園芸を通じて
創業時2014年より試行錯誤しながら進めてきた園芸や農作も、段取りよく介護施設としての園芸、農作として発展させてくることができてきました。作物の成長を見つめながら、収穫と食の喜びへと結びつけることができてきたのではと思っています。高齢者全員が畑に入れるわけではありません。しかしながら、苗作りから発芽、そして成長のプロセスにて季節を感じていただいております。収穫にて大活躍の高齢者、それを見守る高齢者達も楽しく農作業を楽しんでくれています。散歩途中に行う農作も1日のルーティンとしては恒例なものとなっています。以下は個別の野菜の作付け、育成、収穫を介護施設として行なっている事例となります。

農 作
介護施設での農作のプロセス(作物によってやり方は変わります)
苗作り
- 苗床を用意
- 1粒づつ苗床に作付け(グループを作り縁側にて作業) A
- 発芽する頃は苗床を通路に置きます
- 苗の植え付け(肥料や堆肥を撒いた畑にて植え付け) B
- 管理 B+職員
- 収穫(都度収穫)
直植え(ジャガイモ、さつまいも、里芋など)
- 種芋等の植え付け(肥料や堆肥を撒いた畑にて植え付け) A
(例えばジャガイモは作付け場所に穴を掘り、入れてもらいます) - 管理 B+職員
- 収穫 A+B
(1週間程度時間をかけ毎日収穫し、収穫体験ができない人がいないよう対応します)
収穫など
都度収穫ができる作物等は都度収穫を行います。散歩の途中に収穫をし、施設に持ち帰ります。当日食べられるものは料理やおやつに反映されます。
収穫物はわかりやすい料理やおやつに反映し、季節をより実感してもらいます。
| ○じゃがいも、さつまいも、里芋 | → | 蒸しておやつに |
| → | 料理に | |
| ○枝豆 | → | おやつに |
| ○すいか | → | おやつに |
| ○きゅうり、ナス | → | 漬物等 |
| ○梅、柿 | → | 梅干し、梅ジュース、干し柿等 |
| ○みかん、レモン | → | そのままおやつに |
| ○ねぎ、大根、にんじん、いんげん、えんどう豆、そら豆、ゴーヤ、ピーマン、ししとう、かぼちゃ、生姜、などなどは料理に反映しています。 |
有機農栽培
基本的には無農薬、無化学肥料を目標に作付けを行っています。自然農法も興味がありますが、理想では美しい理屈ですが、病気や害虫を前に無力だと認識しています。我々は有機農にて作付けを行って来ています。できた野菜は無農薬野菜として施設の食事やおやつに提供しています。極力農薬や化学肥料を使わず、体にいいとされる有機農栽培による農作物を手のかかる農作業を通じて、生育の楽しみから収穫していきます。畑にかかる時間や価値を健康的な食事の提供と結びつけていただけたら嬉しいです
ただ、無農薬における限界も加速しています。温暖化、そして温暖化に伴う害虫の大量発生にて収穫減につながっている気がするのです。また、近隣に対する害虫の発生地として迷惑をおかけしています。無農薬、無化学肥料としての作付けに関しては改めて考え直す日が来るかもしれません。
園芸(花やハーブ)
介護施設での園芸のプロセス (花によってやり方は変わります)
苗作り
- 苗床を用意
- 1粒づつ苗床に作付け(グループを作り縁側にて作業) A
- 発芽する頃は苗床を通路に置きます
- 苗の植え付け(肥料や堆肥を撒いた花壇やプランターにて植え付け) B
- 管理 B+職員
- 開花
直植え(花壇や畑、プランターに直接植えます)
- 球根、株、苗等の植え付け A
- 発芽する頃は苗床を通路に置きます
- 管理 B+職員
- 開花
開花後の管理は職員、利用者が行い綺麗な花が開花を続けるよう管理を行います。
野菜
野菜用プランターは使わず、大きめな土袋を使いスイカ、メロン、冬瓜、そして夏野菜のナス、トマト、ゴーヤ、きゅうりを育てています。施設の目の前で成長する野菜を
みんな注目してくださいます。
樹木
そらいろには下記の樹木があります。柑橘系の2本となります。
みかん
静岡らしくみかんを庭に植えてあります。春に咲いた花が夏の間の成長をへて、緑色からオレンジ色に変化する頃が食べ頃ですね。カマキリ虫がみかんにはいたものですが、寄ってきてもくれませんね。収穫の秋から冬が楽しみです。

レモン
同じく庭にみかんと隣り合わせで植えてあります。こちらはみかんのように食べられませんが、食事に添えたり、スライスやジュースにしてトライしていきたいと思っています。

